koohiiko77の日記

感じたこと、伝えたいことを書いていきます。

長く続けていくこと、バトンを渡すこと

 こんにちは、こーひい子です。

 今日わたしはお昼ご飯にイカのリゾットを食べました。イカ墨とオリーブオイルのさっぱりとしたソースにお米にしみこんでおり味わいが深く、イカのぷりぷりの食感も楽しめました。日本にいて、数駅遠くのレストランに行っただけなのに、外国の知らない食べ物にばったり出会えるのは良いですね。

 ではでは本題です。

 

 「ミナを着て旅に出よう」 ー皆川明

 

 「Mina perhone(ミナ・ペルホネン)」というブランドをご存知ですか?

 1995年にこの本の著者でもある、皆川明さんが立ち上げたブランドです。(設立当時のブランド名は「mina(ミナ)」)

 服、カバン、さらにマスキングテープなどミナ・ペルホネンの商品はあります。布地からオリジナルのものを作っているのが特徴的です。

 

 この本には、なにが書いてあるのでしょうか。

 

① すでにあるシステムの中に入らないこと

 

 デザイナーズブランドやメーカーに入ろうという気が起きなかったのは、そういうところに所属をしてデザインをするということは、今あるファッションの流れと同じ服を作る一人になってしまうし、僕としてはそれにはあまり興味がなかったんです。

 

 企業に入った場合、自分の考えだけを形にしていこうというスタンスは、きっととれなかったでしょう。デザイナーがデザイナーでいられないというか、本来デザイナーがとるべき行動はとれなかったと思うんです。

  

 著者は服の専門学校を卒業したあと、服のメーカーなどに就職はせず、アルバイトをしながら自分のブランドを立ち上げます。

 他の人が立ち上げたブランドのもとで働きながら、自分のブランドの準備をするというやり方もあったと思います。なぜ著者はその方法を選ばなかったのか、考えてみました。

 著者にとって自分で新しいものをつくりだすということは、0から、新しいものをつくるシステムもつくるということ。

 布地もそうです。すでに売られている布から服をつくるのではなくて、布地も自身でつくっています。自分でつくるものが多ければ多いほど、道のりは長くなります。そして自分でつくり上げるものが多ければ多いほど、すでにある道ではない、新しい道へと進んでいきます。その道を進んでいるのはその人だけなので、独自の創造が許されます。大変ではありますが、すでにある道よりも、自由が許される道です。

 誰もが一から道をつくることがないと思いますが、自分が一番納得のいく道をあきらめずに探すべきなんですね。

 

② 挑戦をつづけるということ

 

 明らかにこれはやる意味がないということには挑戦しないけれど、やる意味はあるけれど失敗しそうというところまでは挑戦するというスタンスですね。

 

 たぶん、長く続いているブランドも、そこまでくるのにたくさんの失敗をしていると思うし、失敗しないようにするっていうことは、過去の成功したデータに基づいて進んでいくということだから、それでは結局過去のスタイルをなぞるだけになってしまう。僕はそういうやり方はしたくないんです。

 

 挑戦をするには、勇気が必要です。しばらくの間勇気を使っていないと、勇気を使わない状態にどんどん慣れていきます。そして勇気を使うようになると、勇気を使う状態にどんどん慣れていきます。

 著者のように新しいものをつくりだす仕事している人には、勇気が必要です。他の人と違う道を歩くにも勇気が必要ですし、失敗する可能性があるものに自分の人生を使うことにもたくさんの勇気が必要です。

 勇気を持っていない人は、どうやったら手に入れられるのでしょう。

 シンプルに、素直に「勇気をもつ」と自分で決めること。それしかないんですよね。

 

③ 長く物事を見つめるということ

 

 僕は不器用だからこそ、あまり早く服の作り方を習得するのはどこか怖いという気持ちがあって、極端に言えば、10年後に洋服が作れるようになっていればいいかなっていうくらいの気持ちでやってました。例えば陸上でいうと、小さいときにウエイトトレーニングをしてしまうと、将来伸びるはずの身長が伸びなくなってしまうということがある。それと同じで、洋服をきちんと理解していないうちにいろいろやってしまうと、そのあとの成長に問題が出てくるかもしれない。気長にずっとやっていれば、いつかきっと覚えられるだろうと思ってました。

 

 僕は、ミナを本当に長く続けたいと思っているんです。今は100年後に向けての準備期間だと考えて、毎日を過ごしています。数年の波やいろいろな出来事も、100年単位で考えれば大したことじゃない。

 

 一つのことを長くつづけていくには忍耐力が必要です。やり抜く力は大事だと、ほとんどの人が言います。

 正直なところ、私は誰もが一つのことをやり抜ける力をもともと持っているのか、分からないです。分からないので、信じることができる領域です。誰もがやり抜く力を持っていると。

 

 著者が100年後もミナ・ペルホネンを続けたいと思う、理由はなんでしょうか?

 おそらく著者自身にも解き明かすことができていない気持ちなのではないかと思います。

 子供を生んで次の世代にバトンを渡していくように、私たちは次の人たちに何かバトンを渡すために生まれたのかもしれません。著者はミナ・ペルホネンというバトンを持っているのでしょう。

 

 ミナ・ペルホネンの服、本当に可愛くてわたしも欲しいのですが、わたしの経済状況では買うことができません。くぅっ、自分がふがいない・・・!マスキングテープで今は我慢することにします。

 

 ではではまた明日。