相手の欲望の流れに沿うこと
なるべく向き合っている人の欲望の流れに沿うようにしている。私の生活をおびやかすおそれがある場合は、その欲望に沿わないけれど、なるべく相手の欲望がのびのびできるよう、行動するようにしている。
その方が、物事がとてもスムーズに進むように思う。
みんな誰しもが生まれた時から私の目の前にいるまでのルーツがあって、そのルーツから生まれた欲望は、尊重したほうがいいと思っている。誰しもその欲望は生きて道を歩けば歩くほどに強化されるし、しなやかで強くなっている。
私は目の前にいる人の欲望を、なんとなく想像して、なんとなく汲み取るようにしている。そして少しだけ、その人の欲望が望んでいる方へ進めるよう、片手を差し出すようにしている。
基本的に誰の欲望も、本人から湧き出ているものなので、他者である自分では止められないと思っている。望まない欲望であっても、それを止めるのは難しい。
こまってしまうのは、他者を尊重しようとしない欲望に出会ったとき。どうしようと、その欲望のゆくえを想像して不安になるけれど、私が邪魔をしてもお互いにいいことはないし、そもそも私の力では止められない。
他者を尊重しない欲望が苦手で、最近ではそういった欲望に巡りあったとき、極力その欲望を避けるようにしている。私はその欲望を、肯定できないとあきらめて、その場から黙って立ち去るようにしている。
他者を尊重しない欲望を持っている人は、他者の視線に気づいていない人。みんな誰かに見られて生活をしていて、誰かか誰かと生きている。けれどそのことを知らない人もいて、だからその人の欲望は他者を尊重していない。
私はよく自分の欲望を点検する。大丈夫かな、わがままな欲望になっていないかな、と点検をする。